プレゼンテーションは奥が深い!-9

前回から少し時間がたってしまいましたが、前回はプレゼンテーション本番のことを中心にお話ししました。(前回はこちら

今回は、いよいよまとめです。

プレゼンテーション本番で、聴衆の興味を引き、準備していた内容を説明した後、できれば質疑応答の時間を取って、理解の不足するところを補うようにすることが有効です。特に物流コンペでは、話し手の話したいことと聞き手の聞きたいことにギャップがありますので、とても重要な時間です。

質疑応答でより理解を深めてもらうためには、プレゼンテーションに合わせて、想定される質問を抽出し、回答を準備します。この時、幅広い意見を聞いて作成することで、多種多様な質問への準備ができます。プレゼンテーション資料の中に、聞いてほしいポイントを盛り込んでおくという高度なことをしている場合もあると聞きますが、そこまでしなくても質問は出てきますので、準備に時間をかけましょう。

質問を受けたらすぐに答えるのではなく、質問内容について再度確認します。これにより、質問者と回答者だけでなく、聴衆の多くを巻き込み、質疑応答に注意を引くようにします。

また、準備していない質問を受け、回答が難しい内容の場合もあると思いますが、このような時は正直に「すぐに答えられない」と話す方がよいでしょう。内容にもよりますが、質問者の質問が深く鋭いので、考えて答えたいという感じで話します。

今までお話ししてきた内容で、プレゼンテーションを通して伝えたいことが伝わり、納得し、アクションにつながればよいのですが、必ずしもそうとは限りません。コンペなどでは当然成約できないこともあります。プレゼンテーション内容が受け入れられたかどうかに関わらず、必ずその結果の理由を確認することが重要です。

プレゼンテーション内容が採用された場合は、評価してもらったポイントを確認します。プレゼンテーション内容が採用されなかった場合は、お礼とともにプレゼンテーションで何が欠けていたかを確認します。提案書の内容なのか、提案書がわかりづらくて理解できなかったのか、プレゼンターの説明が理解できなかったのかなど要素はいろいろありますので、その内容を確認します。多くの場合、当たり障りのない理由や誰もが納得しそうな内容の回答をされると思いますが、ストレートに話をしてくれる場合もありますので、最初からあきらめないで確認しましょう。この情報が、次につながる生きた情報だからです。

1年以上にわたって、プレゼンテーションについてお話ししてきましたが、タイトルにあるように「奥が深い」ものです。少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

(文責:中谷 祐治

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第414号 2019年9月18日)