チップの効果

突然ですが「チップ」の習慣って、日本人には馴染み難いですよね。海外に行くといつも、ガイドブックやインターネットから入手した常識を頼りに、少し迷いながらチップを追加してしまいます。皆さんはスマートにチップを渡せているのでしょうか。馴染みがない為、チップはサービスに対する報酬でありお小遣いのようなものだという認識がありましたが、国によっては収入の主要部分を占めているといいます。それにしては態度が悪いスタッフがいたりもしますが、チップをきちんと渡すことがモチベーションの向上に繋がり、サービスレベルのアップに繋がっていくのかなと感じます。

日本の接客「おもてなし」の精神は世界的にも有名だと思いますが、最近は日本の接客態度に不満を抱くことも多いです。学生アルバイトなら指導が甘いなと許せるかもしれませんが、高級ホテルの喫茶店でも決まりきった接客で臨機応変に対応できていない場面に遭遇します。仕事に関しては、誰もがプロの意識を持つ必要があります。お客様との間にお金が発生している限りは、相応の結果とサービスを提供しなくてはならないのではないでしょうか。そう考えると、日本にもチップ制度があってもいいのではないかと感じます。海外においてもチップ制度を廃止する動きがあるようですが、チップがあることで、マニュアル通りの接客だけでなくサービスを提供しているという意識を持ちやすくなるかもしれません。

さて、ゲインシェア制度は、成果報酬という意味でチップと同じ効果が得られるのではないでしょうか。物流におけるゲインシェア制度の例としては、3PL事業者が荷主に代わって物流管理をする際に、効率化額の何パーセントという形で成功報酬を収受するケースがあります。マニュアル化された日常業務の他に、効率化施策を企画立案・計画策定・実行・評価して初めて効率化効果が得られます。効率化施策の立案や実物流の管理は勿論のこと、施策の評価なども物流の専門知識が必要になります。また、自社で行うと効率化実施に対する評価がされにくく、モチベーションの維持も難しいのではないでしょうか。効率化実行への投資期間・労力・効果を総合的に見て、物流に長けた3PL事業者に物流業務を委託することも検討されてみては如何でしょうか。

(文責:小出 貴美)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第 289号 2015年7月22日)

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