ワークサンプリング-より良い観測を行うために-

ワークサンプリングは、物流現場において稼働状況を把握して改善策を考えたい時、比較的実施しやすい物流分析手法の一つです。最近では、スマートフォンを活用してワークサンプリングをする仕組みも開発されているようですが、物流現場ではストップウォッチと手板をもって地道に観測することもまだ多いです。

ワークサンプリングとは、人や機械の稼働状況を複数回観測し、対象の稼働状況の割合を統計的に観測するものです。例えば、ストップウォッチを片手に2分ごとに観測対象であるAさん、Bさん、Cさんが何の作業を行っているのかを記録するものです。最終的には結果を集計し、分析して発生確率の高い作業に着目し、改善取り組みを検討します(ピッキングに伴う移動が多い⇒移動を少なくするためにはどうしたらよいか、など)。

手法の詳細や実施の流れは、以前に紹介されておりますので、以下のURLを参照してください。
物流分析手法シリーズ02【作業編】ワークサンプリングについて-物流現場における稼働状況把握手法-

ワークサンプリングにおいて重要なのは、観測項目の分類と定義です。定義があいまいな場合、同一作業でも観測者によって異なる観測項目にチェックを入れてしまう可能性があります。そういったエラーを未然に防ぐには、予め観測項目の作業を定義付けしておく必要があります。例えばピッキングという作業を定義する場合、「ピッキングリストを取ってから出荷仮置き場にピッキングした荷物を置くまでとする」などです。

しかしながら、いざ現場で観測を行おうとすると定義した作業と実際が異なっていることがあります。また、そもそも定義していなかった観測項目が発生することもあります。このような場合は、観測開始後に一旦観測するメンバーで集まり、観測項目の再定義する時間を設けることが重要です。また、1人の作業者を全員で見ながら、今の作業はこの項目にチェックを入れるというように作業の見方を一致させることも有効です。イレギュラーが起こることを想定し、観測用紙にその場で項目を追加できるよう余白を設けておくこともポイントです。

事前に十分な準備をしておくことが望ましいですが、日々の業務の中で準備に割ける時間は限られていますし、想定と実際は異なっていることが多くあります。イレギュラーが発生したときに臨機応変に対応できることがよりよい観測をするためのポイントとなります。

最後に、ワークサンプリングは比較的安価で、短期間で結果を得ることができます。また、分析の手法自体もシンプルで理解がしやすいです。みなさんもワークサンプリングを現場の改善に役立ててみてはいかがでしょうか。

(文責:渡辺 隆太郎)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第403号 2019年4月3日)

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