「知っている情報」を活用出来ていますか?

世の中には、沢山の情報が溢れています。
しかも、ITの普及で容易に欲しい情報を入手しやすくなっています。

しかし、私たちは『知っている情報』を十分に活用出来ているのでしょうか?

最近、新聞でよく見かける「TPP」を取り上げ、話題を進めて行きます。

1.「TPP」とは何ですか?という質問は、まずされない
一般常識の問題には、下記のような問題を出題されるケースが多いのではないでしょうか?
1)「TPP」は何の略称でしょうか?
2)「TPP」は日本語で何と言うでしょうか?
3)「TPP」はどんな意味でしょうか?(簡素に解答)
4)「TPP」はいつから、どこの国が加盟して、どのような目的で始まりましたか?

>>解答はコラムの最後に記載しています

しかし、上記のような問題は、答えが一つに収斂される事から、一般常識問題としては有効ですが、私たちが仕事や生活の中で活かして行動を起こすための情報としては不十分と言えます。
このため、知らなくても仕事や生活の行動に支障が出ない事から、自分で調べれば良い情報とされています。

しかしながら、身近な仕事や生活の行動に関係が発生すると状況が一変します。

例えば、「TPP」加盟後に向けた、仕事や生活に関する準備をこれから進めるとなると、

「自社や、お客様の会社には、どんなことが起こるか?」
「自分の身の回りは、何が変化するのか?」

など、「TPP」を対象にした情報だけでなく、これまでに蓄えた情報や関連する知識と組み合わせて、仕事や生活がどんな変化を受けるかの見通しを立て、これに備える仕事や生活上の行動を具体化しようとします。

まさに、これから手に入れられる事が可能な情報、かつ、これまでに蓄えた情報をもとに、将来を見通して行動を起こす応用編が始まります。

2.「TPP」を使った一般常識応用編の事例紹介
某食品会社Sさんの場合、「TPP」に加盟し、食品に関する関税が撤廃されたら・・・
市場にも会社にも大きな変化を受けるとの見通しを持っていらっしゃいます。

例えば、
1)海外から安い加工商品の輸入が急増
2)それに伴い、販売価格が下落し、会社の収益が悪化
3)今までのように、日本国内で生産していては価格競争に負ける
4)今後は生産拠点の再編(海外へ生産拠点を進出)が急務

などの話題が登場してきます。
このため、「TPP」後に向けた準備を開始する予定をお持ちとの事です。

3.『知っている情報』を使えるようにするための5つのポイント
なぜ、某食品会社Sさんはこのように『知っている情報』が活用できているのでしょうか?
私なりに整理すると下記5点ではないかと思います。

1)世の中と市場に関するたくさんの情報を広く知っている
・「新聞」「朝のNews」「Web」等から、入手することが多い情報ですが、残る情報としては少ない

2)欲しい情報を明確にして、そこにアンテナをたてる
・自社や仕事で関わっているお客様の業界情報、話題になっている情報を残す

3)得られた情報を再編成して自社や市場での変化の仮説をたて、発生の可能性と重大性を見通す
・例えば、「TPP」に加盟したらどのようなことが起こるのかを、具体的に身の回りに置き換えて仮説を立てる事で情報を活かす

4)立てた仮説と根拠になる情報素材を自分の引き出しに整理し、使える状態にしておく
・使いたいときに、使えるように、すべて記憶しておくことは難しいので、情報素材を電子データでジャンルや用途別に整理をする

5)社内やお客様とのコミュニケーションを通じて双方の仮説を交換し、ブラッシュアップをはかる
・社内やお客様とのやりとりだけでなく、ハードルを下げて、家族、友人等、知った情報をもとにさまざまに仮説を交換する

4.まとめ
『知っている情報』から行動を起こすための情報活用が出来なければ、何の価値もないのです。
なぜなら、行動を起こさないと何も結果を生まないからです。

アイシュタインは、有名な言葉に「情報は知識にあらず」というものがあります。
正確には、「情報は知識ではない。知識は唯一経験から得られるもの」と言っています。
(Information is not knowledge. The only source of knowledge is experience.)

『知っている情報』だけにとどまらず、さまざまな組合せにより情報を活用して、未だ見えない未来を見通し行動を起こすことで、いろんな経験を積み、さらに得られる情報の質と量を拡大させて組合せのバリエーションを広げるスパイラルアップをはかることで、「情報」→「知識」→「知恵」とステップアップしていきたいと考えております。

少しの違いでも、毎日の積み重ねとなれば1年で大きな違いが生まれます。
本稿をお読みの皆様も、これを機会に世の中の変化を楽しめるような行動を起こすための情報活用について、是非ご一考下さい。

<<解答>>
1)「TPP」は何の略称でしょうか?
Trans-Pacific Partnership、または、
Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement

2)「TPP」は日本語で何と言うでしょうか
環太平洋経済協定や、環太平洋戦略的経済連携協定

3)「TPP」はどんな意味でしょうか?(簡素に解答)
TPPに加盟した国の間で取引される物品貿易、サービスの自由化に加え、投資、競争、知的財産、政府調達などのルール作りを含む包括的な協定

4)「TPP」はいつから、どこの国が加盟して始まりましたか?
2006年5月にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4ヶ国が、域外への経済的影響力を向上させることを戦略的な目的として発効した

(文責:谷口)

【参考資料】
『日本経済新聞 TPPを知る』(2011年10月26日~不定期掲載)

※情報は2011年12月14日時点のものです。

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第153号 2011年12月14日)

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